北海道良水株式会社

新水IBUKI通信 2017年 神無月 00068

【手拭い&新水いぶき】
札幌市 H.Mさん

「新水いぶき」を大切に使って料理を作られている方が、和菓子の「餡」をつくる時に欠かせないのが日本手拭いなんですよ!と話していたのを思い出すエッセーに出会ったことのご報告です。

話は遠回りしますが、お許し下さい!

札幌の“純”民間財団が主催された一般市民向けを意識した9月の講演会。講師(理学博士の桜田一洋さん)の人柄、研究領域などを平易に伝えるために用意された「RIKEN NEWS」(No.432 June 2017)という薄い冊子。
その中に講演者が取り組んでいる研究についての対談が掲載されていました。「人工知能で個人に最適な予防・治療を実現する医科学イノベーションハブ推進プログラム」というタイトル。 何とか読めた?かなと思われる部分だけを拾うと、「早期治療や予防の重要性を再認識」するとともに「社会の高齢化とともに増え続ける医療費の問題を解決するためにも個別化医療を実現して、その人に効く薬だけを投与できるようになれば費用を抑えられます。」ということです。
話題は早く実現してもらいたい健康への道を明るく照らすものばかり。例えば、疾患の共通原因となる慢性炎症にも「心的ストレス」「身体的ストレス」の2種類があり、そこには遺伝要因、環境要因の違いもある……という仕分け方です。
心的なものには「環境的ストレス~リズム障害、睡眠障害」そして「社会的ストレス」。
身体的なものには「感染症、障害、運動不足、過食、老化」が挙げられています。
それらをAIによるデータ解析を駆使しながら解決しようということです。 先端科学を理解するには、あまりにも“ド”素人のため読み疲れたのですが最終頁の「一枚の布きれ」についてのエッセーがエネルギーを注いでくれました。日本手拭いが大変に素晴らしいものであることを“科学的”にも、“文化的”にも平易に説かれていて、まるで「新水いぶき」の存在みたい!と思ったからです。

「日本手拭い」って、落語家の高座での小道具になったり、祭の時のねじり鉢巻きにも使われる古来から伝わるものです。ハンカチでもなく、タオルでもないけれど、そんな風にも使える万能選手です。
特徴的なのは、端っこが切りっ放しになっていること。これには科学的にも証明された価値がある、と説いていました。 「水は比較的大きな表面張力を持っているので、布地の端が分厚いと滴がなかなか離れてくれません。」そのため、「昔の人は布地の切り方一つでぬれという現象をうまく制御していた」というのです。 つまり、最初に紹介した「餡」づくりの方も、伝統的に和菓子職人さんたちが使用し続けてきた日本手拭いにも科学的根拠があったわけです。
煮た“道産小豆”を日本手拭いで包んで、「新水いぶき」の入った容器の中で揉み洗いしていくと「さらし餡」になり、それに砂糖を加えて「こし餡」が誕生します。使い終わった日本手拭いは、次回に備えて水洗いをして干すのですが、この時、切りっ放しの端っこが乾燥時間の短縮に貢献していることになります。技術の継承に先端科学の裏付けが隠れていました。 ここで「新水いぶき」の古来から伝わる天然水としての魅力にも気づいたのです。
「無殺菌・無除菌」こそがホンモノの天然水でしょうし、それも食品としての国際規格(コーデックス規格)という科学的な検査基準をクリアしている品質の水が札幌から生まれているのです。
ついお国自慢したくなりますが、それは本号で紹介した科学者さんたちの冷静かつ知的な佇まいの前では恥ずかしいふるまいになるので止めます。
「新水いぶき」を愛用して「餡」を作っている方が「新水いぶき」で作ると「雑味」がないんですよ!素材の旨味を邪魔しない、とも言えます。それと日本手拭いですね。……と笑顔で話してくれましたことをご報告させていただきました。

【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」

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