新水IBUKI通信 2015年 長月 00043 号
☆札幌生まれの逸品ハチミツ☆
T・Y(横浜市)
故郷の札幌で幼なじみの友人が「養蜂家」になって5年目。甘い第2の人生を謳歌していると思っていましたが、今年の気候がハチさんにとって最適だったのかどうか、大忙しの毎日とのこと。ハチの数が増えすぎ、作業に追われて休む暇もないと嘆いていました。嬉しい悲鳴ではあるのでしょうが。
それでも、友人の「アカシア」の花から生まれた「天然はちみつ」は、ガラス瓶の中で優雅にトロリと舞うような動きを見せて、実際にナメテみると、美味しい!
蜂蜜に詳しい方によると「アカシア」によるものはクセがなく、コーヒーの砂糖代わりにする人もいるとか。これだけの品質を確保するためには、養蜂家の苦労は、相当なものでしょうけれど、苦労だけではない自然の生き物と一体になった喜びの結晶を味わえる味でした。私の悪い癖でつい講釈を述べましたが、要は理屈抜きに美味しいと言うことです。*
商品の名は「八剣山麓の蜂蜜」。採蜜「2015年6月23日」と表記されて、産地は「札幌市南区砥山(とやま)」、生産者は「蜂屋まさべえ伊藤」。札幌市民が「八剣山」と呼ぶ、この山は北海道百名山の一つで、正式名称は「観音岩山」。その麓の砥山地区一帯は果樹園、ワイナリー、ログハウスなどが点在し、「食」や「自然」への関心が高い人たちにとっては、200万人都市の中でもチョッピリ贅沢な地域になっています。友人はそこで養蜂家としてデビューし、零細生産者として充実の日々を送っています。
【編集部より】札幌産のハチミツを紹介させてもらったのは、札幌産の「天然水」と並ぶ「良品」を知った方からの連絡によるものです。「新水いぶき」のような札幌産出の仲間が増えることを願っています。因みに「蜂屋まさべえ伊藤」さんの製品、非加熱で濾過だけという自然派の面目躍如といった製法です。量産するのには、加熱してハチミツの粘りを少なくしてビン詰めの作業効率を上げるなどが普通ですが、本物志向の養蜂家は、その方法は拒否して「逸品」であることを優先。生産量がとても少ない希少品のため、入手するには世の常である「幸運の女神」が小指でチョイト背中を押してくれるプロセスも必要ですけれど…。
☆新水いぶき」使用の自家製パンが好評☆
札幌市中心部の東寄りになる住宅街と昔は製造業の工場などがあった地域に小さな喫茶店があります。「めいびい」(札幌市中央区北3東3・酒井ビル1階)という古くからあるお店です。
そこで3年前から営業休業日だった日曜日に、札幌近隣の主として無農薬栽培の野菜や有機栽培の果物などを扱う小さな「さんさん市場」が、「夏~秋」にかけて開催されています。
もともとが昔風の喫茶店の造りなのですが、椅子とテーブルを上手に配置した臨時市場で、開店の午前10時前には近所の方々が並ぶ人気ぶりです。
3年目の今年は、2年間の実績と常連さんの希望もあって、そして生産者の協力もあって、土・日の2日間続ける市場に成長しました。7月の最終週から始まりました。*
今年初登場のものに「新水いぶき」使用のパンがあります。使用する小麦粉は、北海道産限定。強力粉は「穂香(ほのか)」&「北みのり」、薄力粉は「ゆきんこ」。卵も栗山町のもの。「フォカッチャ」という中型パンと菓子パン(定番のメロンパン、豆パン)も並んで初回から完売。2回目からは、説明のポップも用意されて、“水”も“粉”も“卵”もすべて道内産原料であることをお客様に理解しやすくしていました。*
買い物を楽しみたい方たちには、並ぶ商品それぞれに豊かな物語があることも大事なサービスになるようです。安売りを得意とするお店もある地域で、わざわざ開店前に並ぶようなお客さんのエネルギーを引き出してしまう店主の本田さん(女性)。
北海道フードマイスター、日本野菜ソムリエ協会認定ジュニア野菜ソムリエの資格もお持ちで、生産者、消費者に信用されているのでしょう。地域の方々に貢献しようという気持ちが根底にあって、さらに道内の生産者の人たちに役立ちたいという願いも強いようです。ご本人はそれを口にすることはありませんが、何となく感じられます。ですから「蜂屋まさべえ伊藤」さんのハチミツも取り扱い中です。
【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」
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