新水IBUKI通信 2014年 弥生 00025 号
北海道新聞・夕刊掲載記事(2014.2.1)
札幌産ナチュラルミネラルウオーター
無殺菌天然水/国内初の製造
国と保健所 審査に1年
札幌市清田区の清涼飲料水製造「北海道良水」(新藤大次郎社長)が、無殺菌・無除菌のナチュラルミネラルウオーターの製造を開始、1月末に販売を始めた。札幌市保健所によると、無殺菌・無除菌による製造は国内初。欧州連合(EU)などは無殺菌のもののみをナチュラルミネラルウオーターと定義しており、国際基準に適合した国内で初の飲料水となる。
売り出したのは「北海道天然水・新水いぶき」。1㍑入りパックで週千~2千個を製造し、会員約300人に定期配送を始めた。
もともと清田区でバッティングセンターを営んでいた新藤社長は、付近で大手飲料メーカーが長年、清涼飲料用の取水を続けていることに着目。2000年に北海道良水を設立し、会社敷地内に深さ140㍍の井戸を掘って取水を始めた。
11年、清田の水質の良さから「無殺菌水の製造も可能」と考え、大腸菌や農薬などの水質検査を続けてきた。
昨年1月、水質維持にめどが立ち、同市保健所に無殺菌方式での製造の事前審査を申請。国内初の試みでもあり、保健所と厚生労働省は1年にわたって協議を重ね、今年1月、ようやく製造を認めた。
欧州ではナチュラルミネラルウオーターの製造基準を「殺菌処理など一切の加工をせずに自然のままであること」と規定。国際食品規格を定める国際機関コーデックス委員会(ローマ)も同様の定義を採用している。
日本では、ろ過や加熱した水もナチュラルミネラルウオーターとして認めているが、欧州などに輸出する際は表示変更している。
国内にミネラルウオーターがなかった要因について、札幌市保健所は「水質検査を1日1回以上行う必要があり、製造コストが高くなるためだろう」とみる。
新藤社長は「自然に近い水が欲しい方からの引き合いが強い。今後も質の高い水を必要な方に届けられるよう水質維持に努めたい」と話している。
価格は12パック入り箱で3150円(送料別)。問い合わせは同社011-883-1111(月曜~金曜午前10時~午後3時)へ。
『東京新聞』でも報道
地方紙で北海道新聞と提携関係にある『東京新聞』が、1日の記事・写真を取り入れて6日朝刊、こちら特捜部のコーナーで、国内初、無殺菌・無除菌で製造、「世界が認める天然水」と見出しつきで「新水いぶき」を報じていました。その朝刊をTBS「早ズバ」の番組で取り上げてくれました。報道の連鎖が起きている現状ですが、問い合わせには丁寧に答えるようにしている新藤社長は、ますます、忙しくなっています。「良い水を求めている方々にお届けする」という起業信念に磨きがかかってきているように思います。
このような動きの前からいち早く、「新水いぶき」を取り扱ってきている「千野米穀店」(札幌市)さんは、お客様への試食用の「ご飯」を炊くのに「新水いぶき」を使用していますが、マスコミ報道のおかげで、説明がしやすくなりました……とのこと。
これは相乗効果ということになるのでしょうけれど、最初から「新水いぶき」を評価してきてくださった方々は、こうした追い風に浮かれることなく淡々と事業を進めてもらえるでしょうねえ、と落ちついた感想を伝えてくれています。
聞き書き版;【水】と【墨】
(札幌出身の東京在住Y・Tさんから)「新水いぶき」で磨った墨は、やっぱり良い……とおっしゃる書家の方がいるとのことです。
それを聞いて書家の川口霽亭(せいてい)さんだったらどのようにおっしゃるかと思いました。歌志内市出身で良寛の研究者としても有名な方です。札幌で開催された個展会場(茶廊法邑)でお会いした折には、芥川賞作家の高橋揆一郎さん(1928~2007)と小学校で同級生だった、と聞いた覚えがあります。<次号につづく>
【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」
【バックナンバー】新水IBUKI通信