北海道良水株式会社

新水IBUKI通信 2016年 皐月 00051

1936年生まれ、バリバリ現役……
編集担当事務局
前号で1938年生まれの道産子・医学博士の丸山淳士先生をご紹介させてもらったのですが、今回は1936年生まれの道産子・Mさんです。 Mさんと小人数での昼食会で、数年ぶりにお会いしました。お元気さは、昔のままでした。ご本人曰く、「8kgほど痩せたことと、なぜか目が良くなって眼鏡がいらなくなりましてねえ」と某大企業のトップ時代と変わらない“はつらつ“というのか、特徴ある張りのあるお声は変わっていませんでした。 年に1回か2回の故郷への訪問のようですが、北海道、札幌への「思い入れ」は昔のままとお見受け。それは来札時の過密な日程からも容易に想像できました。
新聞の「首相動向」欄には、官邸に来た方々のお名前が掲載されますが、もし、Mさんの今回の来札で会った方々のお名前を知れば「現役時代と変わらないね!」と思う方が多いでしょう。 そのMさんが、実にささいな事にまで気がつくことを垣間見せてくれたエピソードです。
昼食兼歓談の時間が終わり、Mさんが次の会場に行こうとされて席を立った時です。背広の左肩に白い毛髪が1本付いているのを見つけたので、取ってあげようと右手をのばしたところ当方のポケットから小さなメモ用紙が畳にフワリと落下。
すると、Mさんが「何か落ちましたョ」。 この繊細さに驚いて「能」も舞う方に伝えたところ、以下を教えてくれました。
何気ない小さな一場面ですが「躰」(からだ)がしっかりしている証拠です。昔の人に残っている「體」(からだ)は、現代人の「身体感覚」より精度が高いとのことです。
Mさんは経営者としても優れた方ですが、神経の繊細さは、武術家としての「軀」(からだ)の域にもあるのでは? ということでした。
この「からだ」解説に納得できたのは、Mさんの経営手腕の実績が裏付けがあるから尚のことでした。

あの「ノーマ」の話です。
H・Yさん(東川町)からお電話をいただきました。
昨年(2015)1月10日(土)の地元新聞(北海道新聞)の28面に……「天然・無殺菌」札幌の水 東京高級店に……という見出しと写真入の記事が掲載されてから、1年半が経過しましたね。その世界的に有名な高級店が「ノーマ」と聞いて、「?」と思った人も多いのではないでしょうか。
私を基準にするのは、申し訳ないのですが、全く知りませんでした。でも出店先が「マンダリンオリエンタル東京」と知ってスゴイ話かも? と思いました。 その時のことを思い出させた新聞記事を見つけたのでご報告しますね。「朝日新聞グローブ」(2016年4月3日)にマイケル・ブースさん(英国生まれ・ジャーナリスト。『英国一家、日本を食べる』の著者)が連載の初回に「ノーマ」を取り上げているんです。-昨年マンダリン オリエンタル 東京に何週間か出店した時も、徹底して日本の食材にこだわり抜いた。-とありました。 その徹底ぶりが、札幌の「新水いぶき」の指名にまで繋がっていたわけですよね。
レネ・レゼビさんという有名なシェフが地域性と季節感をいかに重視しているか!でしたね。その方が、今年1月には豪州でやはり徹底的に素材の地産地消を追究したとのこと。地元食材のワニ油、カンガルーの塾成肉などを使った、という話も「新水いぶき」を指名してきたシェフなら当然なのでしょうね。
ブースさんは、「ノーマ」の事業展開は、ファストフードと冷凍食品で成り立っている肥満国家を救っている……と評価するのですが、外国人としては初の「ノーマ」を取り上げた方だそうです。“初”ということの意味は、やはり歴史に名を刻む権利を有しているのでしょう。そして、初に挑戦している人たちの感性には、何かがあると思われます。
「新水いぶき」を飲みながら、それを感じるのも愉しいひと時です。

【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」

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