北海道良水株式会社

新水IBUKI通信 2018年 水無月 00076

◆「ノーマ」と…… ◆

以前にも「デンマーク」の最高級レストラン「ノーマ」が東京に期間限定(2015年・マンダリンオリエンタル 東京)で進出した際、「新水いぶき」を使用したいので供給は大丈夫でしょうか?という事前調査のあったことはお伝えしました。
そして、先方の希望に応えることが出来たのは、札幌が素晴らしい天然水を産出できる自然環境にあることを誇って良い事実でした。 その「ノーマ」を以前にも紹介していたマイケル・ブースさんが、最近の「ノーマ」の動きをエッセーで書かれていました。ブースさんは、英国・サセックス生まれのジャーナリストで、日本贔屓であることを隠さない著書を数冊出版しています。NHKテレビでアニメ化された事もあり。日本ファンの外国人が増えて、日本に興味・関心を高めて来日してくれるのは、人口減少が進むこの国にとって大変に有り難いことでしょう。 「ノーマ」を伝えてくれた著者が伝える今の「ノーマ」は、進化したことを分かりやすくするためでしょうか、「ノーマ2.0」と表記しています。
この10年、世界に影響力を与えてきたノーマでしたが、そのパワーに陰りが生じたのか、2017年2月には閉店。
そして、1年以上も閉店した後、新たにスタートさせた店で提供されるランチには、日本の影響があちこちに見えるとブースさんは紹介しています。オープンした日の週に席を確保できたことに感謝しながら、ノーマの新しさを知らせてくれています。
それは、生の魚介、昆布のソースで食べるイカ、タラの頭の部分の炭火焼などなど冬のメニューに、夏は野菜がベース、秋はジビエを……と季節を配慮しているそうで、「日本ほど濃やかな手法ではないが」としつつも高く評価していました。
ただし、ドリンク無しで375ドルは安くないが、スタッフの数や屋上農園や麹の醗酵室まで備えていることから理解を示しているブースさん。価格競争ではない世界を切り拓くところに「ノーマ」の真骨頂があるのでしょう。

【自然の環境を最優先】

5月1日、皇居で毎年恒例の「御養蚕始の儀」があったことを同日の夕刊が伝えていました。
1914(大正3)年に建てられた養蚕のための施設は、木造2階建てで明治以降、皇后が受け継いできている伝統としての作業をされる所とのこと。

昔の工程で飼育する蚕は、3種類で12万~15万頭、空調設備、人工飼料を使わず、作業(桑の葉を与えることや、ワラで器を編むなど)もほぼ素手で行われ、皇后さまも一生懸命に取り組まれていると報道されていました。
退位も近づき今年が最後の養蚕にいそしむ姿、ということなのでしょうか、写真は素手で蚕を掬う皇后さまを写していました。
宮内庁関係者の言葉として、ここまで継承されてきた背景には、「古いものを残したい」という思いと「日本の近代を支えた養蚕業を守り続けている人々への共感と、伝統をつなぐ者でありたいというお気持ち」でしょう、との解説をつけた記事でした。 「新水いぶき」という天然水も、日本古来の水を大事にする製造者、採水者がいてくれるおかげ、と言っても良いのでしょうが、あまりこれを強調すると困惑するかも知れませんので、ここは素晴らしい道産子がいてくれた一つの証明になります……ということで終えます。
もう一点、配達をする運送業者さんのおかげもあります。単に流通業というビジネスでしょ!と言い切ってしまっては、いささか社会の仕組みなり、そこに関係している働く人たちへの感謝の念というのでしょうか、そうした想像力が不足かな?とも思います。 殺菌も除菌も必要としない天然水を存在させることも、ある意味で日本人の誇りとして良いのでは?と思ったものです。「皇后」さまと「蚕」のお話から閃いたお話でした。

【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」

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