北海道良水株式会社

新水IBUKI通信 2012年 長月 00007

◆「この水だと飲むんです。」……

時々、用向きがあってお会いする近所の若いお兄さん……と思っていたら、幼児もいるパパでした。以前にモノを届けてくれたので、お礼代わりに「新水いぶき」を差し上げました。今回も進呈すると、申し訳なさそうに「この水だと子どもが飲むんです。ありがとうございます」と深々と一礼。おすそ分けって、昔から一つの気持ちの交流としてあったものですね。

◆道民、札幌市民に馴染みの石と水

札幌駅近くにある「赤レンガ庁舎」は、観光スポットとしても賑わっているところ。日本語でない言葉が飛び交うのも普通の光景になっています。 その昔の庁舎であるそこに使用された赤レンガは、札幌産の土で造られ、約250万個が使用されているそうです。この赤レンガ建物を際立たせているのが、要所要所で使用されている明灰色の石の使い方です。朱色と灰色の渋めのコントラストが絵になっていますが、この石も札幌産。札幌市南区にある硬石山(かたいしやま)で産出する「安山岩」と知りました。前書きが長くなりました。この安山岩と「新水いぶき」とは、札幌という場で結び合っていることをお伝えしたかったのです。「新水いぶき」の良い味に安山岩の影響があることを最初にご教示くださったのが、愛飲者の増田正雄さん(右欄の「真水讃歌」」を贈っていただいた方)でした。札幌の大地の成り立ちと明治期の建築物と、今、私たちが飲めることのできる水がつながっています。「新水いぶき」を飲むことは、連綿と続く歴史を味わうことでもあるような気がします。
(参考図書:『赤レンガ庁舎物語』(2012年3月刊・北海道北方博物館交流協会発行)

◆木を大切にする=水を大切にする

1992年に単行本、5年後に文庫になった『時代の風音』(朝日文庫/堀田善衛・司馬遼太郎・宮崎駿)を今頃(2012年)読む機会を得ました……と愛飲者の方からの声が届きました。わざわざそのことを伝えて下さったのには、理由がありました。同書には、国が滅んでいく過程には、森林が消えていく事実と連動している史実がいくつも紹介されているからだそうです。「水」を通じて「森林」や「住む地域」を大切にする気持ちを持つことも可能かな?と思いご紹介させてもらいました。

通信を読まれる方の中には、司馬、宮崎の名前はともかく、堀田善衛って?という方もいらっしゃるでしょう。私は昔、女性と思っていたものです。このような方です⇒小説家(1918~1998)で1952年に芥川賞受賞、1977年からスペイン在住。宮崎さんが堀田さんの大ファンだったとは知りませんでした!

◆新しい「水」のファン

お中元の季節が去っていきましたが、今年は「新水いぶき」を贈答品にされた方も少なくないようです。初めて味わう「水」を受け取った方からは、「どうしてこんなに美味しいの?」という言葉がお礼の電話の中に混じることが多く、説明に苦労したヨ!とおっしゃる方もいました。漢方の考え方を援用すれば「うまいと思ったら飲み、まずいと思ったらやめなさい」で、カラダが伝える効果を感じていただければ……と思います。 「贈られた方が喜び、それを聞いて贈った方も嬉しくなる……という贈答の愉しさも味わうことのできた今夏でした」と、会員さんの声。中には贈った方が東京在住で、贈られた方が札幌在住というネジレも愉しさの一因だったようです。蛇足ですが、贈り物の難しさを歌手・中島みゆきさんは「五月の陽ざし」という曲で歌い上げています。著作権のこともあって紹介できないのが残念!

◆「真水讃歌」 (増田正雄 記)

水に色ありや
水に声ありや
水に匂いありや
水に味ありや
水に形ありや
水にきまりありや
水は自由自在すべてを孕み
すべてを発する

(注・増田さんは千歳市在住)

【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」

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