新水IBUKI通信 2019年 如月 00084 号
美味しい……幸せ。
年も明けて気分も一新された方々もたくさんいらっしゃることでしょう。
そのような気持ちに沿った「美味しい」食事をいただいた!という「幸せ」そうな報告をいただきました。
数十年ぶりにお伺いをした知人のお宅にお邪魔したところ、折角だからと大きくなった、というより主婦になった元お嬢さんが料理を担当するようになっていたご家庭でのお話です。
*そのお嬢さん、小学生時代から母親の台所での手伝いが好きだったことは聞いていましたが、今では自宅での食事のついでに母親のお友達にも時々、夕食の仕出しをすることになっているとの事。
その中には高齢社会の一つの姿なのでしょう、加齢のため昔のような夕食準備がタイヘンになったというご近所の方にも“ついでに”仕出しをする事になったそうです。
毎日、出来合いオカズばかりでは、食事の楽しみが無いと嘆くその高齢のご夫妻にはとても喜んでもらっているとのこと。「材料費だけは受け取ってね」という先方さんの申し出を受け入れた「週2回の仕出し屋」さんは、張り切っているという報告でした。
そして日頃から「北海道天然水・新水いぶき」を愛飲するご家庭なので、味にはウルサイのでしょうが、好評の要因をお聞きしたところ、自家製の「煎り酒」を使っています……という答えを頂きました。
恥ずかしながら「煎り酒って?」と聞くと、このお宅では、純米酒・昆布・梅干し・鰹節を使って「煎り酒」を作っていると明かしてくれました。無論、市販品もありますが、「新水いぶき」を使った吸い物との相性は自家製「煎り酒」が良いんです!……と笑顔で語ってくれました。
因みに「煎り酒」をウィキペディアで検索すると室町時代末期に考案された調味料と言われ……とあります。
【味覚ハナシのアップルパイ版】
北海道マガジン「カイ」というメール・マガジンが札幌から発信されています。
その中にいろいろな連載モノがありますが、その一つに「北の名人図鑑」というルポルタージュ的な読み物が写真タップリで掲載されています。
昨年、12月に紹介されていたのは札幌の「アップルパイ」専門店の事で、これは一度、行ってみなければ!と思わせる読み物になっていました。
もともと札幌の西区にあったアップルパイ専門店が店主の高齢で閉店かも?と知ったその店の常連だった女性が「創業者からレシピと店名」を引き継ぎ、札幌の東区にオープン。2012年の事だそうです。
それだけ熱烈なファンを獲得していたアップルパイ、原料のリンゴは、余市産の「ふじ」、それがない時期でも北海道産にコダワリ、リンゴの煮汁は30年を超えて継ぎ足してきているもの。
これは「焼き鳥屋」さんも「おでん屋」さんも同様ですね。
創業者からの教えを今に生かす店主さんの言葉が、何か伝統工芸の世界を語るようでもあります。左欄の「煎り酒」とも通じ合うようです。
その言葉は
「9、10月のリンゴと11月に収穫したリンゴでは、やはり変わります。味は砂糖やシナモンの加減で統一できても、果肉の柔らかさはコントロールできない。なので、早い時期のリンゴを使うときは、このトロっとした食感を楽しめるのは一年でいまだけですよ」に象徴されているようでもあります。
前号で「柿」と取り上げましたが、今号は「リンゴ」と続きました。
【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」
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