新水IBUKI通信 2020年 文月 00101号
美味しさは、世界に通じるレベル
J.N(留萌市)
「新水いぶき」とも通じ合う世界に思えました「チーズ製造者」の方のお話を紹介させて下さい。
ここ10年ほどは直接お会いする機会はありませんでしたが、伝聞ながら「元気に製造業を発展させているよ。」と耳にしていました。
時々、マスコミでも話題になる乳製品を製造販売している新得町の農場経営者です。
その方が「日本のチーズ作りの将来」ということで寄稿されていました。(朝日新聞・2020・6・4付・道内面)
1951年の東京(前橋)生まれ、東京育ちの宮嶋望(みやじま・のぞむ)さん。素晴らしい男性です。新得町で牧場を始めて42年。
米ウィスコンシン大酪農学科卒という事ですが、日本のチーズ産業の置かれている状況に正面から向き合っています。
チーズ輸入が今後、基本的に関税が無くなる交渉が進んでいる中で日本産チーズは、これからどうなるのか?
そんな難問への取り組みは、世界を知る人だけに母国を大切にしているように思えました。
世界に通じるこれからのチーズ製造は、ヨーロッパが進めてきた「地理的表示」(GI)のマークを獲得しなければならないそうです。
これには最低でも25年の生産歴史が不可欠で、宮嶋さんのところでは、1992年からラクレットチーズを作ってきているのでクリアできます。
ここで宮嶋さんは発酵食品を通じて、日本列島を以下のように捉えているのでした。
火山国で南北に長い「島国」の日本。
朝陽(あさひ)が当たる東面は、生産力が高く、西陽(にしび)の赤い光が当たる西面では醗酵風味が深まるとのこと。
その実証として、2例を紹介しています。
(1)十勝の広尾沖で捕れたシシャモが襟裳岬を超えて西陽のあたる鵡川で干される事。
(2)北海道で捕れたタラは、福岡に運ばれて「明太子」に。
醗酵食品を作り続けて来た方の視点は、新鮮でした。
普段、味だけに感心していたのですが、「太陽」の色?の違いにまで気づかせてくれました。
そして、自然農法を実践されている方もまた、この宮嶋さんの解説に大変に納得されていました。
さらに宮嶋さんは「漢字」からも「醗酵」と「西陽」の歴史を読み解いてくれていました。
「酉」という文字。
方角では「西」を指して、「酉の刻」は夕日の沈む時間帯のこと。
と、いう事は醗酵には、西陽が不可欠なんですね。
「酒」造りは、醗酵があってこそのものでしょうが、「乳製品」も製造過程と取り巻く自然環境も強い絆で結ばれているのでしょう。
42年の経験知から、土地の特性を生かす事業には地形と陽光の変化を考慮すべきでは?と、優しくヒントを提供してくれていました。
この経験知、「新水いぶき」にも当てはまるのではないでしょうか?
「天然水」ですから、文字通り緑豊かな「自然環境」からの恵みそのものです。
「新水いぶき」は、正真正銘の札幌産です。
大きく言えば北海道産です。そして、日本産です。
日本列島の北から素晴らしい「天然水」を発見し、それを多くの人に届くようにした「北海道良水」さん。
北の国から、世界に通じる製品がこれからも成長してくれると信じています。
【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」
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