北海道良水株式会社

新水IBUKI通信 2022年 弥生 00121

北海道つながり!
 J.N(札幌在住)


懐かしいお名前の方に新聞紙上で出会いました。
「三國清三さん」
フランス料理の大家?と言っていいのではないでしょうか。

「みくに・きよみ」さんというお名前、うっかり「みくに・せいぞう」さんとばかり思い込んでいましたが、今頃気が付く、というのは恥さらしそのものですね。
新聞での三国さんは、写真からはすっかり白いヒゲで顎などは覆われていて、ベテラン料理人の表情でした。
1985年に東京で「オテル・ドゥ・ミクニ」を開業とありましたので、もう37年も昔のことになります。
三國さん……と気安くお呼びするのも、その昔、三國さんの生まれ育った増毛町(留萌管内)にオープンした「オーベルジュましけ」(2008年)を監修されたというレストランに立ち寄った記憶が鮮明に残っているものですから。

すでに有名になっていた「オテル・ドゥ・ミクニ」には、行くことも不可能だった記憶も残っていますが、その片鱗を感じられるかも?と好奇心があって、札幌から出向いたものでした。
その後一度だけ、三國さんの札幌での講演会に行ったこともあります。

「ウィキペディア」で検索すると三國さんの活躍ぶりが把握できます。
1954年生まれで、父親が手漕ぎの漁師だったこと、母親は農家。7人兄弟の3男だったことなど。
そして、経歴的には中卒後に1969年、札幌の米店に住み込みで働きながら夜間の調理師学校に通ったことなどが記されています。米店のまかない食で食べたハンバーグに感動して、札幌グランドホテルでの修行に展開する解説もさることながら、その後の活躍ぶりは見事な年表を見入る思いです。

ごく一部を拾い出すと
1973年・スイス・ジュネーブの日本大使館料理長
1978年・大使館を退勤し修業
1982年・帰国
1985年・オテル・ドゥ・ミクニ 開業
1989年・ニューヨーク、香港で“ミクニフェスティバル”開催
1990年・タイでも“ミクニフェスティバル”
1993年・“世界の子どもにワクチンを”のチャリティーミクニフェスティバル開催
2000年・九州・沖縄サミット福岡蔵相会合の総料理長
2004年・「北海道白老アイヌ食文化大使」の称号を授かる
2013年・フランスのトゥール大学より「美食学」の名誉博士号を贈られる
2020年・著書で「グルマン世界料理本大賞2020」受章。

道産子さんでこれだけの活躍をされている70歳前の方がいてくれるって!道産子の一人として嬉しい限りです。

三國さんの存在は、むか~し、チョッピリ高級っぽい季刊誌で紹介されていたことが記憶に残っています。1985年頃のものです。
「高級な情報」というか、文化的な価値を売りにした雑誌でしたが、「オテル・ドゥ・ミクニ」との波長が合っていたのでしょうね。

その三國さんが「とらや」の羊羹をほめたたえている記事が、冒頭でお伝えしていたものです。

以上、「新水いぶき」と何か重なり合う部分があるなあ~と思ったものですから、余りに個人的な思い出でありますが、ご報告させてもらいました。
「美味しい」という共通点、そして道産子という地縁から「新水いぶき」ファンのツブヤキでした。

【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」

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