新水IBUKI通信 2022年 葉月 00126号
子どもが教えてくれたお話です。
T.N(札幌在住)
「サンズイ」って、“ヘン”ですね。
水に関係するものとして、小学生の頃、習ったように思っていますが、どうなのでしょうか?
「偏」として「サンズイ」で直ぐに思いつくのは、汁、汗、江、池、汲、汽、決、沖、沢、河、泳、泣、況、波……でしょうか?
漢和辞典を開けば、ものすごい数の漢字があることを教えられますが、普通に読めたり、書けたりするのは、その何パーセント位なのでしょうか?
そんな事をフト思ったのは、自宅近くの小学校に通う低学年の子どもさんのおかげでした。
その日は、町内会の地域活動として取り組まれている「紙資源回収の日」でした。
段ボール箱に詰め込まれた雑紙や新聞紙などが玄関前に出されている光景が、月に1回、目にすることが出来る日でもあります。
それぞれのお宅の玄関前に積まれていた段ボールにお子さんが見入っていたのです。
思わず
「何か気になるものがあるの?」と声をかけたら、
「この字、ミズって言うんだよね。」嬉しそうに答えてくれたのです。
「そうだよ、良く知っているね」と言ったら
「だって、学校でならったもん!」
こうして子供は、学習成果を身につけていっているのでしょうね。「新水いぶき」の“新”の字は、まだ習っていないのでしょうか?「シン」とも「アタラしい」とも読むことは出来ないようでした。
でも「シンスイ イブキ」の名称は口にしていました。
坊やにすれば家庭で飲んでいる「水」の中に「しんすい いぶき」があることから体験的に良質天然水を知っているようでした。
「新水いぶき」とコーヒー ~事務局の報告です。
コーヒーの好きな方々は、豆に対する興味関心は強いのは当然として、水にもこだわりが強いですね。
「おいしい」ものを求める気持ちは、そのまま生命力の表現にもなっているのでしょうね。
北海道にコーヒーがやってきた歴史を旧知の知人と地下街でバッタリお会いした時に、立ち話ながら教えてもらいました。その方とは、昔、いろいろと仕事上の事もあってお世話になったものでした。
後日、その方が贈ってくださったのが「札幌喫茶界昭和史」という、新書版のようなサイズの本でした。
昭和57年発行、ということは西暦1982年のものですので、40年前になりますね。
著者は、1914年に旭川で生まれた和田義雄さんという方です。著者として68歳での作品ということになります。
歴史的に北海道にコーヒーが上陸したのは、「宗谷地方の警備に海を渡った津軽藩士」に幕府が、「寒気をふさぎ、湿邪を払う」妙薬として藩士たちに配ったから……との史実を披露されていました。
安政3年(1856年)の事、ということは江戸時代ですね。
同書は学術的な歴史書ではありませんが、札幌の喫茶店の誕生と育ちのキッカケ、というかスタートラインを解説してくれていました。
喫茶店は大正時代から姿を見せ始めたようですが、明治の頃には、皆無だったのでしょうね。水道などのない時代ですから、地下水を汲みあげて生活していたという事になりますか?ともかく天然水ですね。
「新水いぶき」でコーヒーを愉しめる現代に感謝しつつ、歴史の勉強をさせて下さった知人との出会いにも感謝しております。
【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」
【バックナンバー】新水IBUKI通信