北海道良水株式会社

新水IBUKI通信 2022年 師走 00130

「が」、「も」、「で」の微妙な味わいの差。
K.M(函館市在住)


いつも美味しいお水、「新水いぶき」を飲めて何よりの日々を送っている者の一人です。
製造されている方々に感謝しております。
そのお礼?に知人から教えられた「新水いぶき」の新たな楽しみ方をご紹介させてもらえたら……と思っています。

普通は美味しい「新水いぶき」を強調したくなるのが自然なのでしょうけれど、それとはちょっと違う、というか、さり気無く、もっと自然体で美味しさを伝えれたら、と思うアドバイスを知人からもらった報告です。
「新型コロナ」の試練が続く時代に居合わせてしまった私たちですが、この厄介な難問に立ち向かうためにも『こころ』の余裕が大事だと教えられたのです。

旧知の友人からです。
友人は少年時代、青年時代を過ごした札幌への思い入れもあって、20年以上も続いている健康体操的なサークルの指導者として本州からほぼ隔月で来札しています。
先日、講義と講義の合間に会えました。
そして短い会話時間でしたが、平凡というか無知に近い当方にある話題を提供してくれたのです。

友人は、料理研究家の土井善晴さんが数年前の著書のタイトルで「一汁一菜よい」という言葉を使っている事を教えてくれました。
ポカンとしている当方に
「一汁一菜よい」
でもなく
「一汁一菜よい」
でもないところが、何ともスゴイじゃないかい?と補足してくれました。

奥深い境地からのメッセージだからこその『で』なんだよね!とかみ砕いてくれたのです。

友人は、
「君が好きな“新水いぶき”も、それに似ているんじゃないの?」
と言ったのです。
つまり、人気のある美味しさを蓄積してきた実績があっても、それを偉そうにシツコク宣伝したりしないでしょ!と解説してくれました。確かに!!!

1957年生まれの土井さん、世界で料理の修行もされてきている方ですが、同じように世界の文化や歴史を研究してきた1975年生まれの中島岳志さん(東工大教授)との共著もあります。
『料理と利他』(ミシマ社)という本です。世間的には全く?ジャンルの異なるお二人が、「料理」という動物としての人間に欠かせないエネルギー源の摂取で結びついているように思えます。

何しろ人間という動物、「飲み水」と「食べ物」無しでは、生きていけないのは誰でも知っていることです。だからこそ「一汁一菜でよい」というメッセージに込められた迫力を友人は感じたのでしょうね。
普通、強調したいのなら、「が」が相応しいように思いがちですが、このサリゲナイ『で』には、何か心のゆとりを感じさせるものが確かにあります。
普段、「新水いぶき」を飲んでいると、この本当の自然水の旨味が、パワフルな水だからこそ、さらりと体内の隅々まで届いている事は、熟知というか十分に体が覚えていますし……。

中島さん、若い頃は北大に勤務されていました。
すでに社会科学系の研究分野で高い評価を得て、ご著書では、有名な受賞もされていて、地域でのボランティア活動にもエネルギーを注いでいる方でした。
そんな学者さんと料理研究家のお二人ですが、中島さんは『思いがけず利他』(ミシマ社)という自著でも、その土井さんに敬意を表しています。

友人は、「新水いぶき」のサラッとしていながらも美味しいという特長を『で』から受け止めたのでしょうね。持つべきは友人でありました。

【編集】北海道良水(株) 「遠友いぶき・ひと花プロジェクト」

【バックナンバー】新水IBUKI通信

 前号へ戻る次号へ進む